なぜはちみつは寝る前に摂っても虫歯にならないのか?

虫歯の原因になるのは、甘味料が口の中に入って、存在する菌によって分解されてできた酸が歯を侵食することで、虫歯になります。虫歯予防の有名な糖分としてキシリトールがありますが、実ははちみつも虫歯予防に役立ちます。今回は、虫歯に何故なるのかという豆知識から、はちみつが何故虫歯になりにくい糖分なのか?その長所と、はちみつを虫歯予防として摂取した際の注意点をわかりやすく解説します。

そもそも虫歯はどうしてなるの?

虫歯とはどうしてかかるのか?それには3つの条件が揃うと発生します。

  1. 口腔内に酸を作る菌(主ミュータンス菌)がいる
  2. 長時間糖分が口に残留
  3. 歯質の個人差

まずは人間の口の中に酸を作る菌が生息しています。この菌は、ふとしたスキンシップや口移しで、赤ちゃんの口の中に入ることで、口の中で住み続けるようになります。そして、菌の餌や好きなもの、それは人間が食べる食事やおやつに含まれる糖質や糖分になります。

まずは、糖分を分解してグルカンという物質を作り出します。このグルカンは粘着性があり、磨き残しがあると段々石のように固くなります。石のように固くなった物質を歯垢と呼びます。そして、歯垢には多くの酸を作り出す細菌が住んでおり、その中でまた糖分を得て酸を作り出していきます。

この糖を分解して酸を作り出し、歯の上のエナメル質を溶かし、歯から体内に侵食していく。これが虫歯の症状となります。人間の歯は、外側からエナメル質、象牙質、歯髄という3層構造となっています。象牙質の侵食段階で水が沁みるようになり、歯髄まで侵されると抜歯治療せざる負えません。

歯が無いことは、今後の食生活で苦痛を強いるだけではなく、最近の研究では人間の脳の認知に関わっているとも言われています。この虫歯のなりやすさは、普段食べている糖分の種類を変えるだけで、なるリスクを減らすことができるのです。

https://www.lion-dent-health.or.jp/labo/article/trouble/01.htm

はちみつが虫歯になりにくい?その理由とキシリトールと比較してみた

虫歯になる要因になる酸を作り出すミュータンス菌は、成人になって取り除くことは出来ません。赤ちゃんの段階で家族がミュータンス菌を与えないような生活を送らないといた、菌が幼少期に口腔内に入らないようにすることしか防ぐことが出来ません。

ミュータンス菌を持っている多くの人達が虫歯を予防するには、虫歯になる原因になる酸を作り出しやすい糖質の摂取を減らすことなのです。その代表的な糖分が、キシリトールです。

キシリトールは、白樺のエキスを原材料としている糖です。この糖は、酸を作り出す菌が分解することが出来ない糖分という特徴があります。虫歯になる原因の酸は糖を栄養源として食べ、代謝されることで出来た酸が害になります。キシリトールの場合、菌によって全く消化されないので、虫歯にならないのです。

実は、あまり知られていないのが、はちみつに含まれる糖分はミュータンス菌含む菌の分解で、虫歯になりにくいのです。はちみつに含まれる糖質は、果糖とブドウ糖がメインです。この2種類の糖分は虫歯の原因になる白砂糖や黒糖に含まれる(ショ糖)とは異なって、エナメル質を強力に溶かす酸ができにくいのです。

なので、はちみつを甘味料で取り入れると普段の甘いを感じる感覚は同じにも関わらず満足度が高いため、特に甘いものを食べて虫歯に悩むお子さんにはおすすめしたい甘味料です。

はちみつの甘味料としての長所

はちみつの虫歯予防として取り入れる長所はズバリ、人間の舌でショ糖やキシリトールに比べて、少ない量でも十分な甘さと満足度を与えてくれます。はちみつの甘味は、果糖とブドウ糖2種類がメインで含まれています。人間は、一種類の食べ物からより多くの心地よい味覚を感じると、少ない量でも満足することが出来ます。

そのため、糖分の量自体を大幅に減らすことが出来ます。糖分の摂取量を減らすことで、虫歯になる要因を減らすだけではなく、ダイエットの対策にもなります。少ない量で満足度を得つつ、虫歯予防をするなら、はちみつは非常に優秀な甘味料なのです。

また、キシリトールの欠点として、体質によってはお腹がゆるくなりがちになってしまう人も、心配ありません。はちみつの場合は糖の種類が違うので、安心して食べることが出来ます。

甘味料としておすすめの摂り方はそのまま舐める、紅茶やコーヒーに砂糖の代わりに溶かすという砂糖の代替としての使い方があります。

おすすめなのは、ヨーグルトにはちみつをかけて食べる方法です。歯の材料になるカルシウムを補給することができるだけなく、牛乳に含まれているラクトースが入っているので、はちみつと組み合わせることでより満足度が高くなります。

はちみつの甘味料としての注意点

はちみつを虫歯対策で摂取したとしても、取り過ぎは良くありません。また歯磨きや通常の歯のケアは念入りに行うことも忘れないようにしてください。

はちみつの糖質はなりにくいというだけであって、摂るだけで虫歯にならないわけでは無いからです。また、はちみつにもショ糖は含まれています。割合が少ないだけで含まれているので、歯を磨くと言った根本的な虫歯対策は必ず行うようにしてください。

<まとめ>

はちみつに含まれている糖質は、虫歯になりやすいと言われているショ糖ではなくて、ブドウ糖と果糖と呼ばれる種類です。虫歯になる原因菌が好むショ糖とは異なり、菌が分解する酵素が分解しにくく酸を作るまでの時間がかかります。そのため、はちみつはキシリトールのように、虫歯にならない糖分ではないものの、予防においては非常に優れている糖分です。

はちみつの更に良いところは、複数の種類が糖分として含まれているため、少量でも満足度が高い点です。口に入れる糖分の量が少なくなればなるほど虫歯になるリスクはかなり減らすことが出来ます。

注意点は、はちみつの中には量が少ないもののショ糖が含まれているので、キシリトールのように食べたら予防できるわけではありません。虫歯になる糖の分解速度をあくまで遅らせることでそのリスクを減らすことができるのみになりますので、歯磨きや歯と歯の間の歯垢を落とす習慣をすることを忘れないようにしてください。

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