前回は、はちみつを使ったマドレーヌをご紹介しました。
多くの洋菓子にも使われている【はちみつ】ですが、日本の和菓子に使われることもあります。
その代表格が、【どら焼き】です。
どら焼きの歴史は古く、鎌倉時代にさかのぼります。
当時のどら焼きは、小麦粉を水で溶いて丸く焼いたものだったそうです。
現代のどら焼きの形になったのは、江戸時代以降。
丸い形が、ホットケーキと間違われることが多かったそうです。
また、地域によってどら焼きではなく、三笠焼きと呼ばれることもあります。
特に、近畿地方では奈良県三笠山と似た形であることから、【三笠】【三笠焼き】【三笠饅頭】と呼ばれています。
近畿地方の老舗和菓子店では、三笠の名称で売られている場面が多く見受けられます。
なぜどら焼きにはちみつを使うの?
地域によって、名称が異なる【どら焼き】ですが、なぜはちみつが使われるようになったのでしょうか?
どら焼きは、あんこと皮のシンプルな組み合わせですが、その魅力はしっとりとして歯切れが良く、ふわふわとした皮の食感です。
あんの美味しさはもちろんのこと、ふんわり&しっとりしつつ、コクのある甘みの皮でつつまれたあんことの組み合わせが何とも言えず美味しいですよね。
この【ふんわり】、【しっとり】とした食感を出すために、はちみつを使われるようになったと考えられます。
はちみつに含まれる果糖は、水分を閉じ込める作用があります。
お菓子の材料に加えることで、水分の蒸発をふせぎ、しっとりとした食感に仕上げることができます。
また、はちみつならではの風味も加わることで、複雑で深い味わいを楽しむことができるのです。
実際にどら焼きを作ってみよう!
では、早速どら焼きを作って行きます。
今回は中に入れるあんこも炊いて行きますが、市販のあんこでも美味しく仕上がりますよ。
【材料】粒あん
小豆 100g
砂糖40g
塩 ひとつまみ
【材料】どら焼き
全卵 3個
砂糖 150g
はちみつ 15g(大さじ1)
みりん 大さじ1
ベーキングパウダー 5g(小さじ1)
薄力粉 180g
水 100ml
【下準備】
小豆は1時間ほど水にさらしておく。
水につけることで、小豆の皮が柔らかく炊き上がる。
薄力粉とベーキングパウダーは合わせてふるっておく。
材料は全て計っておく。
粒あんの作り方
1・水につけておいた小豆を、3回ゆでこぼす。
ゆでこぼしのやり方
鍋に小豆とかぶるくらいの水を入れて、沸騰直前まであたためる。
お湯を捨てて、新しい水を入れてあたためる。
上記を3回繰り返します。
ゆでこぼすことで、アクが抜けてすっきりとした甘さの粒あんに仕上がります。
2・ゆでこぼした小豆を、圧力鍋に入れる。
3・圧がかかったら、8分圧をかける。その後、自然放置する。
4・圧が抜けたら、上澄みのお湯を捨てて、小豆が軽く見える程度にする。
砂糖40g、塩ひとつまみを加えて、底が焦げないように中~弱火で煮詰める。
へらで底をこそげるようにかき混ぜるのがポイント。
つやが出て、もったりしたら冷ましておく。
どら焼きの皮の作り方
1・全卵に砂糖とはちみつを加えて、砂糖が溶けるまでよくかき混ぜる。
2・みりんと水(半量50ml)を加えて、よく混ぜる。
3・薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい、卵液に加える。
4.粉けが無くなり、もったりと流れるような生地になるまでかき混ぜる。
5・ホットプレートに薄く油をしいてあたためておく。
6・生地を乗せる前に、ホットプレートのスイッチを切る。(フライパンはごく弱火で焼く)生地を流し込む。
7・生地のふちが盛り上がり、中心にぷつぷつと穴が開いたらひっくり返す。
8・裏面も焼き上がったら、ぬれタオルをのせておく。
どら焼きを完成させる
今回は、はちみつの風味をより楽しむために、餡にもはちみつを加えます。
1・出来上がった餡に、はちみつを小さじ2ほど加える。(好みで)
2・焼きあがった生地に、餡をはさむ。
たくさんできました!
今回使用したはちみつは、青森県上北郡横浜町の澤谷養蜂園【菜の花】はちみつです。
菜の花はちみつは、他のはちみつに比べてブドウ糖が多く含まれており、フルーティさの中にほのかな酸味とコクがあります。
どら焼きに使う場合は、あまり癖のない【アカシア】【クローバー】【菜の花】などがおすすめです。
ぜひ、ご自宅で作ってみて下さいね。
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