アナフィラキシーショックとハチ毒について

梅雨が明けて夏らしい時期になってくると、様々な昆虫が活発に活動し始めます。夏から気温が下がってくる秋までの間、私たちもアウトドアを楽しみやすい時期となりますし、草木の手入れをするなど屋外で過ごす時間も増えることでしょう。

しかし、野山へ行く時や屋外で作業をする場合、特に気をつけたいのがハチによる被害です。ハチが襲ってくる様子には恐怖を感じますし、刺されると当然痛いのですが、それに加えてもっと大変なことが起こるからです。

ハチに刺されたらどうなるの?

ハチに刺されると、強い痛みも感じますし赤く腫れますが、これはハチが持つ蜂毒によって引き起こされます。蜂毒には、ヒスタミンやドーパミンなどのアミン類やプロテアーゼなどの酵素類などを含んでいますので、これらが激しい痛みや腫れ、アレルギーを引き起こす原因となります。とは言え、1匹のハチが有している蜂毒は微量なので、刺されて強い痛みがあったとしても数日すると症状は改善していきます。

ですが、ハチに刺された経験がある人が、再び刺されてしまった場合は事情が異なります。一度目は痛みだけだったのが、二度目になると短時間で意識を失ってしまったり、呼吸困難に陥ってしまうことがあります。これをアナフィラキシーシックと呼び、一度刺された経験によって体内で蜂毒に対する抗体が作られることが大きな要因です。

このような被害をもたらすハチとしてよく知られているのは、非常に攻撃的で危険なスズメバチやアシナガバチ、ミツバチです。このうち、ミツバチは一度刺してしまうと針が抜けずにミツバチ自身も死んでしまうので、何度も攻撃できるスズメバチやアシナガバチの方がより危険性が高いと言えるでしょう。

ハチからの攻撃を防ぐには?

ハチによる鉢刺されは、ちょうど真夏の頃にピークを迎えます。やはり、一番効果的な対策は、ハチが生息しやすい場所へ近づかないことです。

しかし、野山へ入り作業をする機会の多い職種や養蜂家などは、ハチとの遭遇を避けることができません。そのため、特に被害に遭いやすい黒い服や甘く強い匂いは出来るだけ避けるべきですし、肌の露出を最小限にして刺されにくい環境を作ることが必要となります。

そして万が一、ハチを見かけた場合は逃げ回ったりせず、姿勢を低くしながら迅速にその場を立ち去るようにしましょう。

それでもハチに刺されてしまったら?

アナフィラキシーショックを起こしている場合は、非常に短い間で症状の進行が見られます。まして、ハチに刺されやすい野山や養蜂を行なっている場所は、都心から離れていることが多いので、慌てて救急車を呼んだとしても到着してから病院に搬送するまでに時間がかかり、手遅れになってしまうことも考えられます。

そのような最悪の事態を避けるため、服装に気をつけることはもちろんのこと、息が苦しい、めまいや吐き気、蕁麻疹といったアナフィラキシーショックの初期症状にいち早く気付けるようにすることも大切です。アドレナリン自己注射剤であるエピペンが処方されていれば、緊急的に対応することもできます。

また、予め蜂毒アレルギーがあるかどうかを調べることもできるので、ハチと接触しやすい環境にいることが多い場合は、医療機関で確認しておくことも対策のひとつかもしれません。

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