みかん畑の現状
さわやかな香りが楽しめるみかん花はちみつは、その名の通り「みかん」から採れるはちみつです。フルーティーで酸味があるので好みが分かれるところではありますが、近年ではとても貴重なはちみつとなっています。
その理由として、まず一つがみかんの生産量が減ってきていることがあげられます。和歌山県や愛媛県など主に西日本の各地で生産されているみかんは、1970年代にピークを迎え、徐々に下降の一途を辿っています。その背景には、農産物輸入自由化によって海外からの輸入果物が増えたことや、他の果実の生産へシフトしたという事情があります。
加えて、高所得層では果物の摂取率が高い一方で、若い人たちの購入量も減ってきていることも要因の一つではないでしょうか。
みかん畑が減ると当然、みかん花も少なくなるので、みかん花はちみつは次第に希少価値の高いものとなっているのです。
今ではあまり見かけなくなったみかん畑ですが、とても可愛らしく白い花を咲かせてくれます。5月頃から咲き始めるので、ちょうど雨や害虫の増えやすい時期と重なることもあり、より一層、採蜜量に影響を及ぼしています。
みかん花はちみつの特徴
みかんの種類によって差が出るみかん花はちみつは、総じて柑橘系の香りで私たちを楽しませてくれます。果実と同じく酸味も感じられるので甘いものが苦手な方でも食べやすいはちみつです。
紅茶に入れれば一気にフルーティーなテイストに変身しますし、ジャム代わりにパンにつけても味わい深いのですが、ドレッシングと合わせるとそのさわやかさが引き立ちます。
ところで、はちみつは花の種類ごとに売られていますが、どうして色々な花が混ざらないのか不思議に思いませんか?
それは、みつばちは豊かな蜜源を見つけると、それがなくならない限り、一つの花から蜜を採るという特性があるからです。また、良い蜜源を見つけたみつばちが巣に戻った時には、8の字ダンスをして仲間に蜜のありかを教えているので、皆こぞって同じ花を目指して飛び立っていくのです。
みかん花はちみつの効果
透き通った黄色をしているみかん花はちみつには、ビタミンやミネラルがたくさん含まれています。みかん花はちみつの甘さのもとであるブドウ糖や果糖は消化吸収の必要がないのでエネルギーとしてすぐに利用できますし、脳の活動維持にも貢献するので、食欲のない朝や疲れた時など積極的に摂りたい栄養素です。
また、はちみつは砂糖と比べてカロリー控え目で、腸内環境を整える働きも期待できるので、ダイエットを手助けし、肌トラブルや健康づくりにも役立ちます。
喉が痛い、風邪気味の時にはお湯に溶かしてホットで飲むことで、酸味のある優しい甘さに包まれるだけではなく、その殺菌作用で体調を改善してくれることでしょう。
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