今回は、昨秋に種八農園の萩原さんに日本ミツバチの採蜜を見せていたレポートをお送り致します。
2019年の青森は、夏の暑さが長引き、9月下旬でも30度近い日が続きました。
スズメバチの襲来や、雨が降らなかった影響で山の作物が枯れたため、熊が市外に出没。獣害のあった巣箱もあり、日本ミツバチにとっても大変な夏だったのではないかと思われます。
過酷な夏を過ごした日本ミツバチ達の様子と、はちみつの出来栄えはどうだったのでしょうか?
巣箱開封のコツと方法
「まだ手探りで採蜜しているんです」とにこやかに話す萩原さん。
日本ミツバチに優しく語りかけながら、穏やかに作業がスタートします。
日本ミツバチはほとんど刺すことありませんが、念のため帽子と手袋などでカバーします。
最初に行ったのは、ミントのオイルを日本ミツバチの巣箱に数滴垂らすこと。
ミツバチはミントの匂いを嫌うので、上の巣箱から下の巣箱への移動を促すことが出来ます。
なるべくミツバチを傷つけないように、慎重に進めます。
優しく語りかけながら、ミツバチの様子を注意深く観察し、音も聞いて確認します。
固定してあるテープを外し、上の巣箱を叩いて巣箱を開けることをミツバチへ知らせます。
ナイフで箱を開封して行きます。
箱と箱の隙間にナイフを刺し入れて、開封するのですが、、、びっしりとミツロウがくっついているため、なかなか刺さりません。
ナイフを左右に動かしながら、少しずつ進んで行きます。
開封する時も、グローブにミントオイルを付けて吹きかけながらミツバチを下の巣箱へと誘導します。
なるべくミツバチを傷つけないように、声をかけながら細心の注意を払います。
萩原さんは、「どうしても、数匹犠牲になってします。」と悲しそうに話していらっしゃいました。
上の蓋を全て取り払うと、中には蜜とミツロウがびっしり詰まっていました!
ハチミツの甘い香りが漂い、幸せな気持ちになります。
「色が濃いね?」「何の蜜だろう」と話しながらの作業。
深くて濃いブラウンのハチミツ。ブランデーのような美しさです。
すぐ近くに栗園があるため、栗が沢山入ったかな?と話していました。
上段を外し終わった後は、空の鍋の上に巣を落として行きます。
慎重にナイフを入れながら、巣箱から外して行きます。
ナイフが入った場所から、蜜がじわーっとあふれ出します。
中には落下防止の竹ひごが入っているため、巣が落ちることなく綺麗に収まっています。竹ひごを切らないように、少しずつ切り進めるのがポイントです。
どんどん巣箱から外されて行きます。
断面を見ると、蜜がびっしり詰まっているのがよくわかります。
甘い香りに誘われて、スズメバチも登場!一心不乱に蜜をすすっていました。
鍋に落とした巣判は、手で細かく壊し、ざるで蜜を漉した後、さらにキッチンペーパーで漉して不純物を取り払い、はちみつの完成です。
今回は、日本ミツバチの採蜜を見学させて頂きました。
採蜜したハチミツは、甘くてコクがあり、ほのかな酸味と花の香りを感じる美味しい蜜でした。
すでに「はちみつ」として並んでいる商品も、同じような過程を踏んで皆さんのもとに届けられています。
はちみつを食べる時に、ミツバチたちの頑張りを思い出して頂けたら嬉しいです。
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