今回の記事ははちみつと関係の深い国「ニュージーランド」のはちみつ事情について調べてみました。ビジネス面からどのようになっているのかを書いてみました。
ニュージーランドの国の紹介
ニュージーランドは南太平洋に位置する美しい島国で、独特な自然環境と多様な生態系に恵まれています。ニュージーランドの風景は、雪をいただく山々、青い海、美しい草原や森林などが広がり、豊かな生物多様性を誇っています。特に植物や昆虫が持つ固有の種も多く、これがニュージーランド産の蜂蜜の独自性を引き出す一因となっています。
ニュージーランドで採れる蜂蜜の種類
ニュージーランドで採れる蜂蜜は、世界的に高い品質と独自の風味で知られています。その代表格は「マヌカハニー」ですが、他にも魅力的な蜂蜜が存在します。以下は、ニュージーランドで生産される主な蜂蜜の種類です:
マヌカハニー:後述するように、ニュージーランドを代表する蜂蜜であり、健康効果の高さから世界的に需要が高まっています。
レワレワハニー:独特な香りとキャラメルのような風味が特徴で、ニュージーランド固有のレワレワの木から採れます。
クローバーハニー:世界でも人気の高い蜂蜜で、ニュージーランド産のクローバーから採れる蜂蜜は特に上質とされています。軽やかでまろやかな味わいが特徴です。
タワリハニー:ニュージーランド固有のタワリの花から採れる蜂蜜で、クリーミーでフルーティな味わいが人気です。
マヌカハニーの解説
マヌカハニーはニュージーランドで採れる特別な蜂蜜で、健康効果が高いことで知られています。マヌカハニーの特徴としては、他の蜂蜜に比べて「MGO(メチルグリオキサール)」という抗菌成分が多く含まれている点が挙げられます。
マヌカハニーの品質はUMF(ユニーク・マヌカ・ファクター)という指標で評価され、UMFの値が高いほど希少価値が高まります。たとえば、UMF10以上のものは高品質とされ、UMF20以上のマヌカハニーは非常に高価で取引されることが多いです。
マヌカハニー以外で有名な蜂蜜とは?
ニュージーランドの蜂蜜市場において、マヌカハニーが主流であることは間違いありませんが、それ以外の蜂蜜も国内外で人気があります。
クローバーハニーは、ニュージーランドの自然環境で生産されるため、その品質と味わいが高く評価されています。
また、タワリハニーやレワレワハニーも、独自のフレーバーが魅力であり、地元の食文化に欠かせないものとなっています。これらの蜂蜜は、国内では料理やデザートに使用されることが多く、輸出市場でも一定の需要があります。
ニュージーランドの蜂蜜ビジネスの詳細
ニュージーランドの蜂蜜ビジネスは、特に近年、世界市場での需要拡大に伴って成長を続けています。マヌカハニーはその希少性と健康効果から、海外市場でも特に人気が高く、主要な輸出品の一つとなっています。
ニュージーランド国内での蜂蜜生産は、北島と南島の各地域で行われていますが、特に北島のワイカト地方やノースランド地域が主要な産地とされています。
これらの地域は、豊かな植物相と温暖な気候を持つため、蜂蜜の生産に最適な条件を備えています。
ニュージーランドの蜂蜜ビジネスは、持続可能な農業と生態系保護にも力を入れており、蜂の生息環境の保全や生産の透明性、品質管理にも厳しい基準を設けています。
近年は、消費者が求めるサステナビリティやオーガニック認証を持つ製品の需要が高まっており、ニュージーランドの蜂蜜産業もこれに対応する形で成長しています。
蜂蜜ビジネスの市場の将来性
ニュージーランドの蜂蜜市場は、今後も成長が見込まれており、特に健康志向の高まりや自然志向の製品への需要が追い風となっています。
また、アジア市場やヨーロッパ市場では、マヌカハニーのような高品質な蜂蜜製品への関心が非常に高く、ニュージーランド産蜂蜜の輸出はさらに拡大すると予測されています。
一方で、マヌカハニーの偽物が出回るなど、品質管理の重要性も増しています。ニュージーランド政府や蜂蜜協会は、偽造品対策や認証制度の強化を進め、ニュージーランド産蜂蜜の信頼性とブランド価値の向上に努めています。
ニュージーランドの蜂蜜ビジネスは、特にマヌカハニーの成功によって世界的に認知され、現在も急成長を遂げています。
2024年の戦略によると、ニュージーランドの蜂蜜産業は2030年までに輸出額を10億ドルに倍増する目標を掲げています。この目標達成に向け、持続可能性、品質管理、そして消費者重視のアプローチを中心に据えた長期的な成長戦略が進行中です。
最新データによると、2022年のニュージーランドの蜂蜜収入は5億3800万ドルで、その76%がマヌカハニーの輸出からのものでした。
さらに、ニュージーランドの蜂蜜は世界でも最高値の1キログラムあたり約23ドルで取引されており、他国と比べて高価値が維持されています。
また、近年では気候変動や過剰生産による価格の変動が課題となっており、特にバルクのマヌカハニーの輸出価格は2019年以降約40%も低下しています。
しかし、世界的な健康志向の高まりとマヌカハニーの抗菌効果が広く認識される中で、ニュージーランドの蜂蜜市場の成長は今後も期待されています。
これからの成長戦略には、蜂の健康保護や業界のリーダーシップ強化が含まれ、国内外での品質管理や持続可能な投資モデルの構築が進められています。
この戦略を通じ、ニュージーランドは引き続き世界市場におけるプレミアム蜂蜜の供給源としての地位を強固にし、多様な市場でのシェア拡大を目指しています。
まとめ
ニュージーランドは豊かな自然を持つ地域ですが、予想通り、蜂蜜ビジネスについて活況で、まだまだこれからも成長させようという意欲を感じさせますね。
ただ、アレクサンダー陽子先生が言われているようにビジネスが進んでくると良からぬことを考える人が増えてくるので、その点は何とも難しい部分があります。消費者の方でも良いものを見抜く力を持っておきたいですね。
関連サイト
The Benefits of Manuka Honey, Explained
https://www.vogue.com/article/benefits-of-manuka-honey
‘Strong and sustainable’: NZ honey sector maps out growth plan
6 types of Honey from New Zealand
https://www.thebigfoody.com/6-types-of-honey-from-new-zealand
New Zealand’s unique ecosystems: A look at our diverse flora & fauna
https://nztraveltips.com/flora-and-fauna-nz
The evolution of New Zealand’s Manuka Honey Market
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