青森はちみつ探訪(2)種八農園
今回は、青森市で無農薬・無化学肥料・固定種の野菜を育てている、種八(たねはち)農園さんにお邪魔しました。
種八農園のオーナーである萩原拓さんは、埼玉県出身。
奥様が青森出身という縁もあり、5年前青森にIターン。
移住を機に、無農薬野菜とパンの販売をスタートされました。
昨年から、ミツバチの飼育を始められた種八農園さん。
ミツバチとの出会いや飼育方法について教えて頂きました。
・種八農園の名前の由来を教えて下さい。
末広がりで縁起が良いという点と、発展していくような願いを込めて【種八農園】と名付けました。
日本ミツバチとの出会いもあり、八=ミツバチのハチという不思議な縁も感じています。
・種八農園を始めたきっかけを教えて下さい。
出身は埼玉ですが、日本全国色々な場所で働いていました。
奥さんが青森出身ということもあり、実家に帰るタイミングで農業に転職しました。
元々農業に興味があり、以前から「やってみたい」という思いがありました。
また、青森は若手農家へのサポートが手厚かったことも就農のきっかけになりました。
奥さんの夢であった天然工場パンの販売も始めることになり、現在ではパン・無農薬野菜・加工品を販売しています。
・これから挑戦してみたいことを教えて下さい。
農家民宿やお米づくり、カフェなど、挑戦してみたいことはたくさんあります。
今の場所では手狭なので、いずれ新しい場所で挑戦するかもしれません。
・ミツバチとの出会いを教えて下さい。
現在育てているミツバチは、日本ミツバチです。
五所川原の方から譲って頂いたのをきっかけに、養蜂を始めました。
春になると、新しい女王蜂が子供を半分連れて新しい巣を作ります。
木の周りにぶら下がって、団子状の丸になるのですが(蜂球・ほうきゅう)今年は偶然にも4回分蜂群を見つけることが出来ました。 養蜂をきっかけに、新しいご縁もあり嬉しく思っています。
・ミツバチを育てる上で大変だったことはありますか?
場所の確保が難しいと感じることはあります。
蜂が苦手な方もいるので、気を付けています。
ミツバチは可愛いし、お世話に関してはそれほど手間はかかりません。
特に日本ミツバチは穏やかな性格なので、ハチミツを採る時も刺されたことはありません。
また、大変さよりハチミツを採った時の感動が大きかったです。
ミツバチが喜ぶ環境作りを続けて行きたいと思っています。
・養蜂をする上でのポイントを教えて下さい。
ミツバチの種類によって性格が全く違います。
西洋ミツバチは、巣箱に何か影響があってもほとんど逃げませんが、日本ミツバチは移り気で環境が悪ければすぐどこかに逃げてしまいます。
蜂が安心して暮らせる環境づくりが大切です。
ミツバチを育てるための箱作りはそれほど難しくありませんが、箱の厚みに気を付けなければいけません。
また、入り口が大きいとスズメバチに狙われます。
巣箱は巣の成長具合に合わせて重ね、テープで留めます。
巣が落ちないように、中に竹ひごを入れて巣落ちを防いでいます。
最近、近所で熊が出ました。
ミツバチにとって一番怖いのは獣害だと思います。
可能であれば鉄柵を周りに設置するなど、対策も必要です。
・種八農園さんのハチミツの特徴を教えて下さい。
主に百花蜜を販売しています。
百花とは、名前の通り「百の花」の意味です。様々な花の蜜が混ざり合っています。
今回のハチミツは、8月上旬に採蜜したものですが、採蜜する時期によって味わいが全く違います。
越冬したハチミツは、濃厚でこくがあります。
分蜂してすぐ採ったものは、透明でキラキラしています。透き通っていて、とても綺麗です。
その時期ならではの美味しさを味わって頂けたら嬉しいです。
・種八農園さんの「百花蜜」を試食させて頂きました。
一口食べて、ハチミツの糖度の高さに驚きました。
甘みが押し寄せたかと思うと、フルーティな酸味が広がり、花の香りが口いっぱいに広がります。
そのまま食べても十分美味しいですが、あえてバタートーストや肉料理など濃いめの食材に合わせるのもおススメです。
・種八農園さんの情報
種八農園さんでは、野菜セット・天然酵母パン・スープや加工品を販売されています。
イベント出店販売の他、市内・県外問わず配送も可能です。
種八農園さんの野菜は、一つ一つの野菜の味が濃厚で、甘みが強いのが特徴です。
食用ほおずきなど、面白い野菜も育てていらっしゃいます。
ハチミツと一緒に、美味しい野菜も楽しんでみて下さい。
種八(たねはち)農園
萩原拓
090-2420-0879