巣みつとは何のこと? その楽しみ方と注意点について

世界中で愛されているはちみつですが、そのはちみつにはいろいろな楽しみ方があります。

今回はそのなかから「巣みつ」を取り上げ、その特徴と味わい、楽しみ方、注意点について解説していきます。

<巣みつとは、はちみつが貯められている巣を切り取ったもの>

私たちが普段楽しんでいるはちみつは、多くの場合「ねばりのある液体状のもので、瓶などに詰められている」という形状をとっています。

しかし巣みつの場合は異なります。巣みつは基本的には箱で届くことが多いもので、四角く切られた物体が入っています。この「四角く切られた物体」こそが、みつばちの巣です。そしてその巣の中には、大量のはちみつが貯められています。

はちは、外で集めた蜜を巣に持ち帰り、貯めこみます。巣みつとは、その「貯めこんだ蜜」を巣ごと切り取ったものなのです。

この巣みつは、「コムハニー」とも呼ばれています。そのままスプーンなどを差し入れて巣ごとはちみつを取り上げて食べるものであり、加熱・分解などの工程も必要としません。

なお、巣みつの販売形態としては、「一般的なはちみつの瓶の中に、巣みつを少量入れたもの」もあります。ただ今回の記事では、特筆すべき理由がない限りは、「巣みつ単体で販売されているもの」について取り上げていきます。

<巣みつはややくせがある、栄養価は高いと考えられている>

上記でも述べたように、巣みつは「いつものはちみつ」とは異なり、はちみつをため込んだ巣ごと口に入れて楽しむものです。はちが貯めこんだはちみつそのものを食べるわけですから、味は一般的なはちみつ以上に鮮やかです。また、はちみつは非常に栄養価の高いものであるとして知られていますが、巣みつの場合はさらに栄養価が高いと考えられています。もちろん鮮度も非常によく、「はちみつ本来の味を楽しみたい」「できるだけ自然のままの味わいを楽しみたい」と考える人にとっては、巣みつは非常におすすめの食べ物だといえるでしょう。

ただ、巣みつは一般的なはちみつに比べてややくせがあるといわれています。特に白い部分に関しては「サクサクとした食感が楽しめるもので、非常においしい」と評する人もいれば、「ゴムのような食感で、口の中でいつまでも残り続ける」としてマイナス評価を与える人もいます。商品によって味わいは異なりますが、このようなマイナス評価を持つ人がいることは頭においておく必要があるでしょう。

<巣みつは、一般的なはちみつに比べて値段が高めです>

また、一般的に、巣みつはやや高価な傾向にあります。物にもよりますが、1000円を切ることはまずありません。また比較的低価格帯に位置する巣みつは、「巣みつ単体」ではなく、上で述べたように「一般的なはちみつの中に、巣みつも入っている」という状態になっているものが大半です。

「巣みつ単体」の場合は3000円以上の値段がつけられているのが一般的で、比較的安めの価格帯のものでも4000円前後となります。物によっては10000円を超えるものもあるほどの高級食材であり、非常に高値で取引されています。

そのため、日常的にこれを食べられる人はかなり限られてくるかもしれません。ただ、その分「贈答用」「自分へのご褒美」として選びやすいというメリットはあります。

巣みつと一般的なはちみつは、同じ「はちみつ」に分類されていても、その味わいも形状も食感も何もかも違います。巣みつはその値段の高さゆえ日常的に自宅用として食べるのは難しいかもしれませんが、機会があればぜひ一度試してみてください。「いつものはちみつ」とは異なるフレーバーや食感が、きっと舌を楽しませてくれるはずです。

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