百花蜜とは?

百花蜜と単花蜜

ミツバチから採れるはちみつは、大きく分けて2つの種類に分けることができます。ひとつは、アカシア花はちみつやレンゲ花はちみつといった1種類の花から採れる単花蜜です。

単花蜜に含まれている花は1種類なので、その花の香りや風味、味わいをそのまま楽しむことができます。また、多少の差はありますが、産地や季節によって大きな違いが少ないので、好みにあったものを購入しやすいというメリットがあります。

一方で、野山や辺り一帯に咲くいろいろな花の蜜を集めたものを百花蜜と言います。自然に咲く花は、地域や季節によって移り変わっていくので、時期によって異なる味わいを楽しむことができます。

しかし、試してみるまで実際の味はわからないので、単花蜜のように安定さを求める人には不向きなはちみつかもしれません。

なぜ、百花蜜ができるのでしょうか?

百花蜜と単花蜜、一見すると同じミツバチが集めてきた蜜のように思えますが、どうして違いが生じるのでしょうか。

それは、蜜を採ってくるミツバチの種類が異なるからです。

単花蜜では、外来種であるセイヨウミツバチが蜜を集めてきます。セイヨウミツバチは1種類の花の蜜を集めてくる習性があるため、花の種類が混ざらないはちみつができるのです。

また、セイヨウミツバチは明治時代に海外から輸入されたのですが、世界的にみても飼いやすさや集めてくる蜜の多さから、様々な国で飼育されています。

一方で、百花蜜は日本古来から生息するニホンミツバチが、野山や辺り一体に咲くいろいろな花の蜜を集めてつくられたはちみつです。たくさんの花の蜜が混ざっているので、当然のことながら香りや風味、味わいは安定的ではありません。

また、ニホンミツバチ自体の生息数は非常に少ないため、大変希少価値の高いはちみつだと言えます。

百花蜜の特徴

百花蜜は同じ土地であっても、季節や年によって変化が感じられるはちみつです。そうなってくると、購入する際に何を基準にしたらいいのか迷うところですが、一般的には色が薄いものは比較的あっさりとした味わいで、色が濃くなるにつれ個性的でクセの強いものになっていきます。

あまりはちみつに慣れていないビギナーの人であれば、できるだけ薄い色合いのものを選び、より個性的なものを求めているのであれば、色が濃いものを選ぶといいでしょう。

百花蜜は他のはちみつと同じように、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。美容や健康に良い効果をもたらしてくれるので、積極的に摂りたい食品のひとつです。

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